Downfall The Empire of Tahjimar
今日は厄日……(炎上の消火作業から逃げました)
第10話 Daemon's all nite(その1)
ジーナが目を覚ますとそこは異形たちの世界だった。最初は恐怖したジーナだが、横には常に美しい姿のアノマツがいる。それだけで気が安らぐ。
「昔、悪といえば俺たち異形だけだった。暗黒の神々がそう望んだから俺たちの姿は悪を示す姿に変異した。俺は暗黒の神々の世界でそれを知った」アノマツがジーナに語り始める。
「だが、100年で世界は変わり果ててしまった。異形を悪の象徴として屠ってきた正義の側が欲望の赴くまま最もたやすく卑劣な手段を使う。俺と全く変わらない。悪そのものの俺が見て恐ろしさを感じる」アノマツが本音を告げた。
「私も……そう思っていた……ジョニーに殴られるのは当然だと信じていた。ジョニーの求めるまま彼のために他の男に身体を売ることが愛だと信じていた。でもジョニーにとっ私は『欲望を満たす最もたやすく卑劣な手段』だったのね……」ジーナが悔しさから泣き始めた。
「俺は愛を語らない。本当のそれを知らないから……生まれながらの異形なんてそんなものさ……」アノマツが優しくジーナを抱きしめ暗黒の主神の神殿が所有する宿坊へと導いていく。
「私だって本当の愛なんて知らないわ……全て嘘だったんだから……」ジーナがベッドに横たわる。
「旅の疲れもあるだろう。ゆっくりと安め」アノマツはそう言い残すと別室へと向かおうとした。今日は交わるべきでない。
「抱いて……」アノマツの背後からジーナの声がする。
「いいのか?疲れているんじゃないのか?」アノマツがジーナの心を探りながら見つめている。
「騙され続けていたことを忘れてしまいたいの……」ジーナがアノマツを見つめそう告げた。
「愛なんてはじめからなかったのよ。そう言ってくれるアノマツを信じているの。だからあの嘘だかけの世界を全て捨ててしまいたいの……」そう告げるとジーナは服をゆっくりと脱ぎ始めた。
「ひどい……傷だらけじゃないか……」アノマツがもうすでにこの世から消えたジョニーに怒りを覚えている。
「ジョニーはそんなこと言ってくれもしなかった。自分の傷を見た男たちも全員そうだった」ジーナも相当怒りがこみ上げているようだ。
こんな状態で交わりをもっていいのだろうか?自分がかつて抱いた怒りと不満以上の物を頭の中に容赦なく叩きつけられてアノマツは衝撃を受けている。
「子種を仕込まなくても快楽だけは与えておいたほうが良さそうだ……彼女の怒りで自分の頭が壊れそうだ……」アノマツはジーナを見つめながらにじり寄る。見つめながら傷を避けてカジーナの身体の緊張をほぐしていく。
「ああ……アノマツ……欲しかったのはその優しい指先と手なのよ……」ジーナが熱い吐息とともつぶやいた。
先を求めてくるまでアノマツは徐々にジーナの中心に近づくように傷を避けて手を這わせていく。ジーナの怒りが昂ぶりに変わっていくのが頭に入り込んでくる。
「欲しい……あなたが欲しい……」ジーナが更に求めてくる。中心の溝をなぞるとすでに緩んでいる。指先をゆっくりとねじ込んでもジーナはビクリと震えただけでその中をすぐに滑らかな液体で満たしていった。
指で弱いところに触れる度にジーナの甘い呻き声が漏れ、更に中が濡れていく。指に絡みつく液体の感触を楽しみながらジーナ自らに身体を開かせる。
「指を動かすといい音がする……」アノマツがジーナを見つめながら囁く。
「エロいわ……でも好き……」ジーナが笑い始めた。責めを強めると更に顔が崩れていく。
「君だってエロくて……可愛いよ……」アノマツの顔もますますエロく魅力的な表情を浮かべていた。
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