深淵の王子様と旅の仲間たち

エロい言葉をSNSに書かされることがいじめにならないクソな作者のおバカファンタジーをお楽しみください(相手を前に座らせて大好物の激辛カレーを水なし完食してビビらせるという特技もあるよ……)。

その6:トラウマ従者がとんでもないことになっていた(前篇)

その頃、トラウマ従者は馬でひたすらトラベラーズ・ロードを暴走していた。気がついたら山賊だらけの地域に迷い込んでいた。

この地域は人間の王国の流刑地だったとされている。近づく必要もないとアレアウィンが地図で示していた場所、そこに自分は暴走の末に迷い込んでいる。

アレアウィンのように読み書きができるなら現代共通語で記された道標をたどればトラベラーズ・ホールド方面に戻れるのだが……

気がつくと周りはすでに暗くなっている。

なんとか街道の石畳を見つけると、その真横にテントを張って野営をすることにした。石畳をたどっていけば見知った場所へとたどり着ける。その程度に物事を甘く見ていた。

街道でのんきに野営している旅人が襲撃されるのが当然の場所で当然の事が起きた。

多数の足音と人間語で話す声が聞こえている。人間語の意味はわからない。

鎧を着たまま仮眠していたケデラリエルがモーニングスターと盾を構えてテントの中で待ち伏せる。そして雄叫びとともに族に殴りかかった。

賊の1人が数秒で殴り殺された。その恐怖から敵の半数は逃げ去った。

だがケデラリエルは更に賊に襲いかかる。今度は2人が瞬時に惨殺された。粉砕された肉体からは血しぶきと肉片が飛び散った。

賊の数人が人間語で恐怖を叫びながら逃げ去っていく。

だが目の前には5人の賊がケデラリエルを仕留めようと武器を構え、襲いかかる。

だが、ケデラリエルとの技量の差は明白だ。5人がかりの攻撃は全くかすりもしない。空振りだ。

怒りの頂点にあるケデラリエルは更に2名を撲殺する。

更に1人がにげて2人がその場で凍りついている。

残りの2人が反撃するが、またもや空振りに終わる。

最後のひとりが捨て身の攻撃を試みようとした時、最初に逃げた13人がボスを連れて戻ってきた。ボスの瞳は怒りに満ちていて、装備品からも自分とほぼ互角の腕前の持ち主のようだ。

「このオークめ、俺の手下を殺した報いを受けるがいい」賊のボスが共通語で話しかけてきた。その目は恨み骨髄の様相でケデラリエルを睨みつけている。

「襲ってきたのはそっちが先だ」ケデラリエルも負けてはいない。

「オークが俺たちのシマに入ってきたら襲われて当然だ」族のボスが冷静に告げた。

「半分は人間だ。だがその人間たちは俺を深淵の一族に売り渡した」ケデラリエルが人間を蔑む発言をした。

「オークの子供を引き取るとは、深淵の一族も堕ちたものだな」族のボスが嘲笑する。

「俺のボスは俺が殺されても涙の一つも流さないだろうな……」ケデラリエルがつぶやいた。

「なら、そのボスを泣かせてみよう。ボスの目の前でお前の首を刎ねてやる」族のボスが見下しながら言った。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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