INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.18
こういう絵師もいるのだよ……クソコラの世界にはなあ!(by天然無能)
「そっちも新入りが多いがどうやりくりしている?」シャオリがチーム管理のコツを聞き出そうとしている。
「ひたすら訓練を繰り返す。うちはペイントボールの団体にシュートハウスを貸し出して一般が使わない時に徹底的にペイントボールで連携を確認する。実銃はその後レンジでひたすら当たるまで撃ち続ける。その繰り返しでチームを編成する。それぐらいの工夫だな」ワイズがあっさり口にする。
「その稼ぎで幼年学校が6つに予科学校3つとはずいぶん手堅い経営ぶりだ……」イニエガが感心する。
「ただ第二予科と第三予科はほとんど士官学校か一般大学の危機管理学科か社会科学関連学科に進学する。それから戻ってくるのも結構多い。その間に大抵は仕事に必要な資格や単位を取得して戻ってくる。第一予科からの採用者はよほどの腕前の持ち主だ。時たまチーム1のメンバーでも第一予科出身の新入りにやられることがある」ワイズが内部事情を説明する。
デイリー・インタストリアルが資格を失いコンプトンズ・ファミリーという犯罪組織に寝返った以上、マーケット・ガーデン州全てのカンパニーがこれに対処するべく包囲網を作る必要がある。
マーケット・ガーデン州登録のカンパニーは全て裏では手を組んでいる。それだけコンプトンズの勢力が大きいのと隣接するロスト・エデン特別市からのコンプトンズへの業務委託がマーケット・ガーデン州の脅威と認識されているからだ。
そのレンジでM16A4をひたすら撃っているのがハミットだ。あの動画を見るべきではなかったと今では後悔している。
うつろな目をして責め続けられているハザードの光景を忘れるために銃を撃つ。3つ下の後輩がその容貌から無用な苦労をしてきたことを知っているが故の怒りがこみ上げる。
新入りのシナーもハザード並の苦労を重ねてきた新入りだ。その容貌から最後の1人に何度もされたと言う。
生け捕られた後に弄ばれたことだって何度もあると語っている。
その彼はデイリー・インダストリアルに在籍していたことがある。業績の悪化とロスト・エデンの投資家によるカンパニーの持株比率の増大があのカンパニーを堕落させた。
彼はデイリー・インダストリアル崩壊の過程を1戦闘員として見ている他になかったという。その後は何度か悪事に手を染めた。
今もまだコンプトンズに残っている者もその過去から逃れられず留まっているだけだとまで言い放つ。
「なぜ今更コンプトンズに加入する者が絶えないかが理解できない」シナーが首を傾げている。
「自分は二度と悪事に手を染めたくない。なのにコンプトンズの戦力は保たれている。そんなに悪事をしたいのか?それとも騙されているだけなのか?」シナーの質問の意味が重い。
同様の主張をするのがデイリー・インダストリアルが資格を失った時に退社したエミリオというチーム2のマークスマンである。
「デイリー・インダストリアルの資格喪失直前の時期は今と同様の悪事を平気で引き受けていた。資格喪失で俺は失業してでもここから抜け出そうと思っていた。今では正解だと思っているが悪事に手を染める前に退社届を出して縁を切るべきだった」エミリオがそう語る。
「俺とシナーは悪事に手を染めるたび、精神的に苦痛を感じ続けていた。だが、それをビジネスと取り違えたらそこから抜け出すのは不可能だ」彼らの体験談は重い。
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