INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.19

草背景を作りました。ご自由にお持ち帰りください……by天然無能@心に草が生えまくってヘドバン中

その頃マーケット・ガーデンに次ぐ経済規模を誇るグランドスラム州が未曾有の災害に襲われる。グランドスラム州の治安はもともとあまり良くなかったためか、北部のガーディアン・コンツェルン・セキュリティーズと南部のピンク・ウルブス・シンジケートのAランクカンパニーが徐々にその権力を増していた。

表向きガーディアンとピンク・ウルブスはいまでも仲が悪い。先発勢力のガーディアンと後発組のピンク・ウルブスとでは守る対象も異なっている。

ガーディアンは産業及び商業設備の警備と確保を主業としている。ピンク・ウルブスは娯楽設備と交通設備の警備と確保がメインである。特に前者の部分が非常に大きい。

ピンク・ウルブスとフルメタル・セキュリティーとは娯楽関連業に手を出していることから意外にも人的交流がある。

もっともピンク・ウルブスのほうが黒服の品揃えは豊富である。これは認めざるを得ない。

バトラーはピンク・ウルブスの予科から士官学校武道専攻に進学し、その後硬派であることで知られているフューリアス・コープスでの勤務からフルメタル・セキュリティーに転職している。

ピンク・スパイダーの硬派がフューリアスに転職するケースは多い。そのフューリアスと取引関係が明確にあるのがフルメタルである。

フルメタルの軟派が腕試しのため硬派のフューリアスに留学するのはよくあることである。

逆をいえばフューリアスで腕に覚えのある人材が道場破りにくる先がフルメタルという構図も成り立っている。

隣のフロントライン・コープスから見ても、本気で相手をぶちのめす覚悟を決めたフルメタル・セキュリティーは何をしでかすか判らないだけに怖いという印象を持つという。

地方のBクラスカンパニーに転職していた元フルメタル・セキュリティー所属のコーサンは今はガーディアン・コンツェルンの引き抜きでA-に転落した名門の復活に全てを賭けている。もともと地方のB-カンパニーを一時的にBaにまで引き上げた手腕の持ち主だけあってガーディアン・コンツェルンは再びまとまりを見せてきた。

引き抜き直後からチーム1のライフルマンを勤めていたが、今ではチーム2のスペシャリストとして主力を務めている。

もともとあまり華やかな仕事を好まないコーサンにとってガーディアン・コンツェルンのお硬い雰囲気は気が楽である。いや、むしろもう少しくだけてもいいと思うほどだ。

今では壊れたチームワークを徐々に修復することに全力を注いでいるコーサンにカンパニーも高い評価を与えている。

嵐の中ではフルメタル・セキュリティーで培った経験が大いに役立った。その感謝の電話をワイズらに入れたところ、先方の居場所がなぜかリバーサイド・エッジと表示されている。

「一体何が起きたんだ?」こちらから情報を得ることが出来ない以上着信履歴だけを残して電話を切った。

その頃リバーサイド・エッジ市内のフロントライン・コープス傘下のトラウマセンターの談話室では取り分の計算式が複雑化してしまったことについて検討している。州警察の介入により取り分分割に州検察が介入する事になったのだ。

しかも州警察本部の薬事課に14人の犯罪予備軍を預けている。これで仕事の依頼主は州警察となり2つのカンパニーの取り分はブラック&イエローの仕事依頼金額の125%の4分の1になる。半分は州政府の取り分だ。

「リスクの割には儲けの薄い仕事になった……」ワイズがため息をつく。

「儲け仕事と思った自分も馬鹿だった」シャオリも後悔至極である。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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