INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.33

(ファイナル・バトルを「某国の大使館」に設定した直後にあの事件が……)by天然無能@今回の内容は真面目です

「さて、ここからは2人への出題です。東アジアで前世紀後半に1つの国家が消滅し、2つの都市の国籍が租借権機嫌失効で別国政府に移行した。ここの出身者でその当時この国に滞在していた人々のIDの変遷は?」

「南ベトナムとマカオ、香港か……当時は電子IDシステムは存在しなかった……」さすがは検事である。正解を導いた。

「これらの出身者を装ってロスト・エデン特別市の実物のIDを取得することは可能ですか?

」トミーズが尋ねる。

「電子IDシステムの導入までオーバー・ステイするのは不可能だ」捜査官が口にする。あのチャイナ・タウンに逃げ込んでもそれは無理だと説明する。

「では国交関係のある国家が偽造IDを発行し、ロスト・エデン特別市の『特殊技能労働者』査証を獲得することは可能ですか?」トミーズが盲点を突く。

「理論的には可能だ。あくまで『理論的』だが」検事が法令を思い出し可能性を否定できない。

「ロスト・エデン特別市政府の内側は金次第といっていい。そういった該当者に『特殊技能労働者』の査証を発行することに違和感は感じない」州警察調査官がこの盲点に変に興味を示す。

「ビンゴかも知れないな」検事が意外な見解を示す。

「しかし手詰まった感もある。ただロードマップは示された。感謝するぞトーマスくん」捜査官がトーマスの頭の柔軟さに感嘆を覚えている。

「それ以上の協力はカンパニーにご依頼ください」しっかり請求してくるあたりカンパニーのスタッフだけあってビジネスライクである。

「そうやって取り分を挽回か……抜け目ないなフルメタル・セキュリティーは……」両者が顔を見合わせている。

「……取り調べにもどるとしよう」両者はあまり深入りしないようにその場から逃げ出した。

スタッフとは別に休暇明けのユリウスはノブレスの拳銃射手資格検定官を仰せつかった。予想外にノブレスがM9拳銃を使いこなしているというのだ。

「今回は跳弾のリスクが有る。シューティンググラスとライトアーマーを着用しての検定となる。弾丸は跳弾防止の為HP弾を使用する。アクセサリー類の使用は不可だが当カンパニーではデフォルトでナイトサイトが搭載されているものしか所有していないのでそれを使用する。標的は可動標的、15発で7発以上の命中でカンパニー機構拳銃射手資格合格だ」ユリウスが検定資格の説明をする。

「了解しました。シューティンググラスとライトアーマーを着用したノブレスがM9のスライド内に残弾がないことを確認後、弾倉を装填しスライドを引いて初弾を発射可能にする。

ノブレスの1発目はクイック・シュートで見事なヒットを決めている。反動の制御も小柄で若い割にうまくこなしているという印象だ。

2発目もスライドが元に戻ると同時に的に照星を合わせてクイック・シュートで仕留めている。中央を完璧に射抜いていないが実戦で確実に相手の動きを奪える精度だ。

3発目は流石に外した。だが、的をかすめただけである。しかも逆方向にかすめていたら友軍標的を射抜いて減点されていた。

4発目も外している。だがここの区間の難易度は高い。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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