INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.95
ゲームしすぎて手が痛い……by天然無能@”Embassy"マップで大苦戦
「脳医学の専門医の見立てだと理性や論理を司る分野の萎縮や衰退は見られない。だが、本能や運動関連、そして神経の分野は細胞密度とサイズからほぼあの時点で1.5倍の能力に発達していたとの見解だ」ワイズが専門医の所見を率直に述べた。
常人が聞いたら頭を抱える問題だが、ワイズ自身は脳も含めてすべてが1.8倍ブーストなので全くショックを受けない内容である。
「……それは落ち込んで当然だ」隣のソニックのモスコミュールまで一気に飲み干したスピードを見てハザードが流石に同情している。
「飲んでも無駄だ。肝機能も恐らく向上している」ワイズが更に冷たく言い放つ。
「そこまで追い詰めたらマズいと思うが……」あのハザードさえもが止めに入る。
「現実を受け入れるのは相当辛い。それは理解できる。だが自分の欠点を知らずに暴走して落命するのはもっと辛い」ワイズがここは3年間チーム1の隊長を務めてきた経験で語る。
「まあ、俺もクソみたいな部隊のチーム1隊長を仮任官で引き受けたことがあるがあの連中にそこまで同情していなかったことは大いに反省する」ハザードが隊長としての反省を述べる。
「あの部隊は俺も愛せない……」ソニックまでもが言い放つ。
「お前らそんなにあの会社辞めたかったのか?」意外な反応にワイズがペリエを口にする。
「ああ、最悪だ。新兵のソニックはいきなり負傷してその年1年病院で過ごした。俺は最後まで任務を全うしたがともかく部下がまとまらない。気がつけば俺が1人で戦って周りが逃げていたこともある」ハザードが某社時代の最悪な1年を振り返る。
「練習時のペイントボールで袋叩きにしてやれば済んだ話だ……」ワイズがハザードに言い放つ。
「実弾射撃で予算を使い切ってペイントボール用の装備とシュートハウスを買えなかったクソ会社だったからそれは無理」ハザードが某社の内実を告白する。
「それで定着率悪いのか……」ワイズが変に感心する。
「ああ、ソニックの負傷も戦傷じゃない。実弾練習でHP弾でなくAP弾を詰めた奴の跳弾が当たって病院送りだ。しかも狙撃用ライフルだっただけに後味が悪い。その後狙撃手に誤射されて隊長までもが戦線離脱した」ハザードが某社の内実暴露を続けている。どうやら相当怒りを抱えての退社だったらしい。
「自分に記憶がないことが運がいい。後でその話を聞いたときにゾッとした」当のソニックがそう語る。跳弾とはいえ一時は意識が飛んだほどだ。
「その年戦い抜いたのは奇跡だったが、流石に契約終了と同時に俺の胃に穴が開いて吐血した」あのハザードの胃を貫通するストレスを想像するだに恐ろしい。
「まさか、宇津救命丸で切り抜けたのではあるまいな?」ワイズが一応聞いてみる。
「……その通りだ。今でもストレスが溜まったら予防に飲んでいて重宝している」ハザードが宇津救命丸を常用していることを告白するなりワイズが頭を抱えている。
「ハミットに箱買いを依頼される理由がわかったぞ……」ワイズが呆れた顔をする。
「あと骨折防止のビスコと整腸作用を期待しているミルミルはおやつに欠かせない」ハザードが更に幼児趣味を暴露する。
「それで近所のドラッグストアから『隠し子』説とか『デキ婚』説が流れたわけだ……」ソニックが街の噂を暴露する。
「まあ、おかげで本性が隠れて運が良かったと思っている」ハザードが人生万事塞翁が馬と言わんばかりに告白する。
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