INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.98
このページは鯖落ちしないと思っています……by天然無能@鯖落ちFC推し
フルメタルズとその出身者の精鋭部隊にピークをあっさり攻略されたマッデスは背水の陣に立たされていた。
GRMは失敗を許すほど甘い組織ではない。これ以上の失敗は本部での残酷で苦痛に満ちた公開処刑が待っている。
ただし募集した手下については在外米軍を倒せるぐらいの実力にまで鍛え上げた。
だが、まだ場数が不足している。ザスパークに本当は続きをさせたかった。しかし、流石に機構側からは拒否された。一節には成功報酬に飢えているワンソウル・ブラザーズが手を回して受注したと言う話だ。
相手がワンソウル・ブラザーズとなると、それ相応の対戦相手を用意せねば万が一ということもある。
そこでマッデスが雇ったのは「防弾少年軍」(KFJ-Armee)と呼ばれる隣国の民間防衛組織である。
この組織は知力が高いが暴力的な性質の若者たちを厳選し、少年期から射撃技術と戦術知識、体力、語学力を身につけさせた戦闘のスペシャリスト集団だ。
かの国の正規陸軍を再三襲撃させてみたが、一度も負けて帰ってきたことはない。
名義上「暴力志向の少年たちの更生のため」に結成されたが、はじめからGRM直属の精鋭部隊として計画され今日に至っている。
その「防弾少年軍」をピークに配すれば自分の名誉は守られる。そうマッデスは考えて、彼らを巨額で雇ったのである。
無論、ワンソウル・ブラザーズ側からすれば敵は国内テロ組織配下の民兵だという読みで作戦を計画する訳で、まさか防弾少年軍が待ち構えているなど思いもよらないのは当然だ。
そして、ワンソウル・ブラザーズ発足以来最悪の1日が訪れることとなった。
マキートはヘビーアーマー着用の上、重いM249分隊支援火器を持たされる事になった。はじめての武器だけに取り回し等は戦場で慣れていくしかない。つまりはぶっつけ勝負である。
その頃防弾少年軍の指揮官ジ・ミンは琥珀色のカスタムリボルバーを見つめていた。
相当に凝った作品であるが死にかけた敵、味方双方の苦痛を開放するための道具としかジ・ミンにこの銃に対する思い入れはない。
すでに敵の来襲に備えて現地を把握している防弾少年軍に対してワンソウル・ブラザーズ側は衛星写真しか情報がない。
情報量がすでに不利である上に相手が正規軍以上の実力があるなど知りもせず、ワンソウル・ブラザーズ側が作戦を開始した。
予想通りC地点で敵との交戦が始まった。予科学校での教えの通り、自分は後方からの援護に徹しているが無謀な前進を繰り返した結果、前線は総崩れした。
マキートは戦術の基本通り後方から来る予定のバックアッパーとの合流を目指してダッシュする。だが、すでにバックアッパーの進軍ルートに敵の伏兵が待ち受けていた。
バックアッパーと合流すれば自分もそれに巻き込まれる。やむなく本陣までの退却を試みた時点で背後から撃たれて意識が途絶えた。
気がついたら自分は病院のベッドにいた。幸い内臓に損傷はなかったが肋骨にヒビが入り、筋肉には弾丸が刺さっていたため縫合のあとはしばらく安静にとのことだ。他のことは聞き出そうにも皆が話をはぐらかす。
後に戦果報告を知った。自分の悪あがきは相手を1人仕留めたが43人の行方不明と負傷者を出した。無論自分も負傷者の1人だ。
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