INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.5

(タイトル間違えてました……by天然無能)

「アユユもツジィーも戦闘員としては十分なレベルに達している。今のビジネスも板についてきたようだ。アユユがあの仕事に向いているとは思っていたが、ツジィーがあの仕事にああも早く馴染むとは……さすがの人事担当のケニーズも驚いているらしい」トーマスがオフィスワーク部門の情報を話す。

「まあ、アユユの問題はあのファッションだ。先輩に指導を受ければ垢抜ける。だがツジィーについては一からのスタートだと思っていた、しかしああも容易に夜の仕事をこなすとは……人は第一印象を裏切るな」ワイズがツジィーの人事レポートに目を通しながら感心する。

アユユとツジィーは都会での身のこなしと礼儀を身につけるためマーケット・ガーデン名物のパークと呼ばれるカジノを始めとした高級娯楽施設の黒服の仕事についている。

アユユは先輩に一度相当絞られたものの、その後は期待値通りの仕事ぶりだ。常連客も掴んでいる。だがツジィーは「自称田舎者」である。最初は仕事に不安を大きく覚えていた。ところがその初心の謙虚さと向上心の塊な性格が相まって、先輩からのアドバイスを巧妙に引き出すなどの努力から、今では言葉遣いや身のこなし、接客や服のチョイスなども完璧にこなしている。

黒服とカンパニーは一見関係のない業務に思える。だが、黒服の本来の目的は客同士の乱闘の仲裁や万が一の事態に対応する保安要員である。

しかも自分の戦闘能力を隠してあくまで接客要員を装うスキルも要求される。誘惑を受けても理性を失って欲望で行動することは許されない。

たとえアフターと呼ばれる常連客の女性とのサービス残業でも彼らは欲望からの行動ではない。中にはアフターで連れからの救助を要請する女性も多いのだ。時として連れが犯罪組織の幹部であることも珍しいことではない。

そうした時には冷静にカンパニーが身柄を保護してマーケット・ガーデン市警及び州検察との連絡を取るなどの事務的作業もこなさねばならない。

意外と労苦の多い仕事である。しかしその分カンパニーへの報酬の高い仕事でもある。身柄を保護した後の女性の身分は州検察によって個人情報IDの再発行手続き等の措置が取られるっと言う。

女性がもたらした情報によっては同伴者の犯罪全てが発覚する場合がある。その時犯罪の重罪度に応じてカンパニーへの収入が相当額期待できる。

これで麻薬組織の親玉を拘束して州検察に引き渡した時には通常の犯罪組織拠点襲撃作戦の10倍の収入を州検察と市警からカンパニーが受け取った。

この収入の10%が個人にボーナスとして支給される。若い戦闘員には魅力的な仕事である。ただし条件として体格重視なのが難点だ。

「妻帯者としてもこの仕事は魅力的なのだが身長制限で不合格とは……」待機しているライフルマンのトッシーが愚痴をこぼす。容姿面では問題がない。しかし身長が191cmというのはあまりに目立ち過ぎである。

トッシーの経歴は異色である。カンパニーに就職する前は「マジック・キングダム」のアクションキャストの仕事をしながら他のカンパニーの面接を何度も受けている。

「マジック・キングダム」のアクションキャストの仕事は高度な演技武術を要求される。ショータイムの回数も多い。トッシーは身長の高さ故から悪役担当だったため、よりリスクの高い演技武術を鍛えてきた。

マジック・キングダムのアクションキャストが本気で敵を倒しに戦えば、バトラーでさえ苦戦を強いられる。実際にトッシーはライフルマンとしては異例にも軽装を好む。敵の先手を取るか背後を狙うのが目的だ。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

0コメント

  • 1000 / 1000