INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.7

いよいよ天然無能の本性発揮、怪しい方向に話が向かってきました……

「あれ程の殺しをやった男の姿がこれとは……正直意外に思っている」INSURGENTSのリーダーがハザードの顔をナイフの刃で撫で回す。

「別に傷がついても気にはしない。むしろトラブルの原因が減る」ハザードが死を覚悟して悪態をつく。変に弄ばれた末に殺されるぐらいならここで首を切られて即死したほうがいい。

「ここのベースを誰が確保せよと命じた?」INSURGENTSの雇い主の黒いスーツの男がハザードに尋ねる。

「一介の戦闘員の知る必要のないことだ」ハザードが冷静な回答をする。

「その解答からして士官学校ぐらいは出ているようだな……」黒いスーツの男がハザードに罠をかける。

「それについては黙秘する。最も戦時国際法なんてとっくに廃止も同然だが……」ハザードが暗に士官学校卒であることをほのめかす。

「うまく引っ掛けてきたな……しかし作戦のずさんさには呆れて言う言葉もない」黒いスーツの男が笑いながら言い放つ。

「備蓄弾薬は残っているのか?相当な数を破壊したはずだが……」ハザードが軍事経済学に話を振ろうとしている。一部だと相手が答えれば相手の組織は相当な巨大な資金力を持っていると考えていい。

「1人で2ヶ所の貴重な弾薬を爆破されたことには怒りしか感じないでいる。更に戦闘員に向かって無差別に対人手榴弾を投げ込んだことで旧政府がしつらえたインテリアが破損した。お前一人が与えた損害をどう償ってもらおうか?」黒いスーツの男が相当に怒りを込めている。正直自分でもやりすぎたと後悔している。

「自分の返済能力を超えている。カンパニーかその上の機構に請求書は送ってくれ」ハザードが遺言代わりに言い放つ。

「他の戦闘員を売り払ってもいいのだが?」ハザードの顔を見つめながら黒いスーツの男が小声で言う。

(捕虜になってるのかよ!)ハザードも流石に怒り心頭だ。

「特に重傷を負っているリーコンはこのままだと数日の命だ」さらに男が付け加える。

「……何が望みかわかりやすく説明してくれ」ハザードが流石に手詰まった。

「その攻撃力と諦め悪さは戦闘員として最高だ。俺の下で働いてくれたら他の捕虜は開放する。負傷したリーコンも同様だ」男が最悪の条件を提示してきた。

「捕虜の開放を確認できたら待遇面の交渉を開始してもいい」ハザードが時間引き伸ばしと救助の機会を作ろうと策を練る。

「そんな引っ掛けが通じると思うか?自分の若さを理解できていないようだ……」男があざ笑う。

「さすがは悪人だけあって手強いな……」ハザードも負けず劣らずの悪態をつく。こういう男は罵られるほどこっちのペースに落ちる可能性がある。

「悪人?言えた身分か?戦闘とは言え1晩に7人殺害11人戦闘不能に追い込んだお前こそが悪そのものだ。その罪をどう償うと?」男がにらみながら囁く。

「じゃあ地獄に送ってくれ。その炎で1000年ぐらい焼かれれば十分だろ?」ハザードが暗に自己の殺害を示唆する。

「その手に乗るか若造が……地獄に堕ちる以上の苦痛を味わうがいい」男が液体の入った注射器を見せる。

(俺の人生はここで終わったな……)ハザードは針から液体が注がれる痛みを感じながら強烈な脱力感を感じていた。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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