INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.8
今回は過激です、閲覧注意です(by天然無能@本能むき出し)
(くっ、全身が軋む……何を打たれた?)ハザードが目を覚ますと自分が破壊した旧政府のゲストハウスの豪華な部屋のソファーの上に横たわっていた。
(装備がないのは理解できるが……明らかに誰かと交わった感覚が残っている……最悪の気分だ……)犯罪組織の捕虜にありがちなことである。
(開放されたら補償金で遊びに行くか……マーケット・ガーデンのパークのホテルで1人で過ごしたい……)ハザードが思いを巡らせる。
「人質交渉はまとまった。お前も含めて開放だ。このBDディスクは頂いた。裏で流せば相当なカネになる。お前のカンパニーとも話がついた」組織のボスと思しき悪人顔の男が笑みを浮かべて言った。
「BDって……どういうことだ!」ハザードは概ねどういう事態が起こったかは理解できている。しかし裏で流すことにカンパニーが合意したとなるとカンパニーそのものが犯罪に加担したことになる。
これは自分個人の問題では済まされない。
「たっぷり2層で2枚組だ。楽しい作品だからお前にもくれてやる。暇な時に見ればいい」BDディスクを渡され、ハザードは仲間の元に返された。
(こいつら……目が死んでいる……俺が意識を失っている時に何があった?!)ハザードが再会した仲間の姿を見て呆然とする。
「契約と話が違ってる、敵が撃ってくるってどういう事だ!」ブラック&イエローからの請負仕事とは言え捕虜の引き渡し場所で敵襲を受けたのは初めてだ。
「125%決定だな。正直人質を探し出してから脱出するまでどうするか?」人質引き渡し場所の海浜公園跡地は戦場そのものだ。
「俺1人でも10カウントは決めている。敵が何人いるんだ?」チーム2隊長のハミットがチーム1隊長のワイズに連絡する。
「俺だって7は仕留めている。これは罠か?上等だ!」ワイズが相当腹を立てている。それでも冷静さを失っていないのが彼らしい。
「リーコンにヘビーアーマー着用者を同行させろ!人質発見次第チーム1と2で合流後掃除しながら脱出だ!」ワイズが異例のチーム1と2を人質が発見されたポイントに集める決断を下した。
「了解、チーム2のリーコンが発見次第チーム1と2の全員にコントロール・ポイントを報告させます」戦闘状態で安全を確保しつつハミットが作戦事項を連絡する。
「チーム1のリーコンも全員に連絡させる。お互い慎重に事を進めよう」ワイズの横ではサポートのユリウスがこれもかと言わんばかりの乱射で場をしのいでいる。
「リーコンではないが発見ポイントを送信する。人数が多いだけに遠回りして来てくれ」スナイパーのバトラーが人質の集められた建物を見つけて待機している。
「全員コントロール・ポイントBに集合だ。そこで脱出作戦を報告する。以上」ワイズがチーム1と2の全メンバーに通信を行う。無論本人も全力でコントロール・ポイントBに急行している。
「まったく敵が多すぎる!」ワイズがG36Cを感覚任せに乱射して切り抜ける。それでも多数に突っ込む愚だけは犯していない。
「まだ銃に慣れていない……ボディーアーマーも軽すぎる。クラスを変えた直後に激戦って運が悪すぎる!」チーム2隊長就任とともにライフルマンからリーコンにクラスを変更したハミットも苦戦している。
特に近距離射撃用ホログラフィック・サイトを搭載していた3発バーストのM16A4とフル・オートで光学2倍レッドドットサイトを搭載したAR-15では全く扱い方が異なる。特に弾薬消費の速さには付き合いきれない。
マガジン交換の度に建物に飛び込みスタンスを下げ、切り抜いているが生きた心地がしない。
なんとかコントロール・ポイントBで全員が集まってもまだここからの脱出がかかっている。
この夜はいつまで続くのか?
0コメント