INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.9

あのぉ、クソチームのサポですがクマでもいいですか?(by天然無能)

「死体の山が階段にあるが、推して知るべしだな……」チーム1と2がコントロール・ポイントBで見たのは死体の山である。

「1名ブラック&イエローの戦闘員が戦闘可能だからセカンダリーを渡して急場をしのいだ」バトラーが死体の山の理由を説明する。。

チーム1と2が到着するまでのバトラーは孤軍奮闘ではなかった。戦闘可能なハザードに自分のセカンダリーであるM45を手渡して逆方向の守りを固めていたのだ。

即興とは言えこの2人が仕留めた数は12人を超えていた。そのかわりハザードの手にしていたM45はすっかり撃ち尽くされていた。

「ハミットと俺は脱出ルートを検討する。その間の戦闘は任せた。敵の攻勢が止んだら脱出開始だ」それ以降20分間は激しい戦闘が続いたが敵は全滅したようだ。

「グレネードを全部使い果たした……」転職してきたばかりのデモリッション、シナーがため息をつく。シナーは敵がロケット弾を撃つ前に敵の真上にグレネードを3発撃ち込んだ。

「脱出開始だ。だがこの2チーム分をどう移送する?」ハミットが頭を抱えだす。

「射撃優秀者に火力の大きい武器を引き渡してから脱出する。射撃が苦手な奴が人質を背負って移動する」敵の攻撃に気をつけつつ、チーム1と2は人質全員の回収に成功し、車両までの帰還を果たした。

「途中で敵の遭遇がなかったってことは撤退したか全滅させたかどちらかだな」車両でオフィスに向かう中、バトラーがため息をついている。正直狙撃銃一丁で16人の人質を守っていたのだから生きた心地がしていない。

「話がある。ブラック&イエローがカンパニー機構の規則違反をした疑いがある」ハザードが無言でBDディスクを2枚ハミットに手渡した。

「なんで僕に?」ハミットが首を傾げる。

「これを裏に流すのが俺たちの解放条件だ。内容は推して知るべしだ……俺は見る気がしない……」ハザードが疲労を見せている。

「他の目が泳いでいる連中だが、今血液を試薬で検査した。高揚性麻薬の過剰摂取で頻脈になっている。血圧も恐らく高いはずだ。負傷している1名の傷は緊急に弾丸の摘出と傷口の消毒、抗生剤点滴が必要だ。全員マーケット・ガーデン州に入り次第高次救急センターに搬送だ。ハザードも一応検査を受けたほうがいい」ワイズが車両内で16名の患者の状態を診察する。今は無線で受け入れ先病院を探している作業中だ。

「リバーサイド・エッジ特別市内のフロントライン・コープス傘下の高次救急指定病院(トラウマセンター)が受け入れを了承してくれた。あそこならほぼ確実に助かる。そっちに寄り道から帰投だ」ワイズがスマートフォンを切り、胸をなでおろしている。

「報酬額125%は確定の案件だ。敵襲までは予想できなかったけど」チーム1エンジニアのシャイニが呆れた顔をしている。

「これはカンパニー間の交渉が必要だ。金銭だけで済む問題ではなさそうだ」シナーが思わず口にする。しかも司法担当を挟んでの交渉が必要な状況だ。

ハザードはハミットの3つ下の後輩である。ハミットが士官学校の寮監を任される優等生だったのに対してハザードは喧嘩屋上がりの優秀とは言い難い生徒だった。しかもその中性的で線の細い容貌からしばし不本意な肉体関係を持たされていた。

ハザードを襲わなかった同期はフルメタル・セキュリティーに在籍する同期のユータス一人でだったとされる。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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