INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.11

GeForceドライバーのダウンロードに2時間かかるそうです(泣)(by天然無能)

16人の患者を載せた車両が到着すると同時に同数のストレッチャーが患者を処置室へと搬送した。重傷のスピードだけは血液検査で白血球数と血液型判定が行われている。他の14人は鎮静剤を点滴して興奮状態から抜け出すよう措置が取られている。

一見無事なハザードも点滴で血液内の毒抜きを行っている状況だ。

その間に担当救命士であるワイズはトラウマセンターの担当医師団とビデオの検証を行っている。ご丁寧にモニターは最新鋭の8K外科手術用大画面である。

「一見恍惚としている表情に見えるがこれは多分弛緩剤の影響で身動きできない状況下にあるな……」麻酔科医が激しく責め立てられているハザードの表情を医学的見地で語っている。

「それについては同意見です。ただし発見時には弛緩剤の影響はほとんど消えていたと思います」担当救命士としての所見をワイズが述べる。

「問題は他の14人の患者だ。理性が完全に消滅してこの行為以外に何もできない状態に陥っている。これぐらいに強烈な作用を受けているということは投薬量は致死量ギリギリといったところだな」神経科医が極めて医学的に分析する。

「これは間違いなく初犯ではない。何度も犯行を繰り返してたどり着く結果だ」神経科医はリバーサイド・エッジ市警の薬事課の医学顧問である。

「相手に反応しても自分の身体の自由を奪われている側の弛緩剤投与量からしても重犯の疑いが濃厚だ」麻酔科医もまたリバーサイド・エッジ市警の性犯罪対策課の医学顧問である。

「これに似た犯罪例ってマーケット・ガーデン州警察管内でありましたか?」こちらは救急救命側の冷静な質問である。

「弛緩剤は麻酔科医を雇っている病院からの注文でしか手に入らない。と、なると違法な麻酔医も犯行に関与していると断言できる。似たようなケースは人身売買組織による誘拐及び殺人罪があったはず」麻酔科医が見解を述べる。

「ああ、コンテナ車両内に弛緩剤で死亡した少年の遺体が満載されていたあの事件な?」神経科医が指摘する。

「最初はヘロイン系のダウナー麻薬の過剰摂取だと思ったのだが弛緩剤だと知ったら流石に驚いたな……」神経科医が補足する。

「弛緩剤は安楽死にも使用されますよね?」ワイズもまたこの手の犯罪には詳しい。

「ああ、弛緩剤は素人に扱える薬剤ではない。あの最悪の症例のときでも冷静に投与量を判断しなければならないのが辛いところだ」またあの症例に話が戻る。

「あの症例を目撃すると麻酔科医にだけはなりたくないと心底思うし同情を禁じ得ない」神経科医が慰めの言葉を発する。

「手術の時に笑気ガスを吸わせたり、麻酔薬を点滴するだけの医科だと思ってこの科に進んだ医師が皆体験する地獄だ」麻酔科医がついに愚痴を口にする。

「搬送する側も辛いです。周りは関係者全員が楽しんでいると思っていますが全員が最悪の精神状態下に置かれるのがあの症例ですよ」ワイズも搬送する側の苦労を口にする。

「あの症例って食いつかれている本人は麻酔なしの親知らず抜歯以上の苦痛で絶叫しているらしい……時々すでに気絶している場合もある」神経科医が食いつかれた側の鎮痛剤投与過程での状況を生々しく語る。

「食いついている側は完全に気が動転してパニックを起こしている。だから余計に食いつきが強くなって状況が悪化する。パニックを起こして暴れる相手に弛緩剤を適量点滴するのは至難の技だが誰もその苦労を評価してくれないところにこの症例の辛さがある」麻酔科医の苦悩も語られる。

「しかしこの手の画像を見るたびにあの最悪の症例が頭に浮かぶのは職業病か?」神経科医が鋭い指摘をする。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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