INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.27

今回はかなりエグい話です(閲覧注意by天然無能@性別不明)

「本当に12~17歳までの自分の過去を話すのか?」あのワイズがシナーの決意をもう一度確認している。

「自分が18歳の時にカンパニーに所属せず、告発していれば後の16人の命を奪うことはなかった。あの犯行に自分は直接の関与はしていない。だが傍観者であったのは事実だ」シナーが覚悟を示す。

「司法取引を要請しろ。証言することで傍観者としての通告義務は相殺されるはずだ。少なくとも法学の専門単位を持っている俺からの助言だ」ワイズがシナーの両肩を叩き、州警察本部へと送り出す。

「ハミット、もうひとり護衛対象が増えた。シナーの身柄も保護しろ。事態が悪化したらカンパニーを呼べ。州警察本部を落とすぐらい楽勝だ」ワイズがSMSでハミットにメッセージを送る。電話をかけても無駄な可能性が高いと踏んでのことである。

実際ハミットはその時射撃対決に興じていた。射撃後にメッセージを見てハミットは無料仕事のリスクが高くなったことを思い知る。

「いざとなったら特殊部隊の最強火器を借りるか……まあ、スモーク・グレネードとサブ・マシンガン、マスターキー、あまり性能は期待できない狙撃銃ぐらいはあるだろう……」ハミットは頭が痛くなってきた。

シナーが別の取調室で8年前の事件までのデイリー・インダストリアルで起きた事を全て話し始めた。

「自分は12歳でデイリー・インダストリアル傘下の幼年学校に入学しました。その時にはあまり社会事情は良くなくて、給費金目当ての入学です。しかし学校側の目的は自分の容姿だけでした」シナーは美男子と呼んで余りあるレベルである。

しかもハザードと同じ中性系、もっとも魔性度ではハザードに劣る。と、いうかハザードの魔性度が高すぎるのだ。

「幼年学校入学直後から昼間の教育課程のあとで3日間に1度は投資家に奉仕させられていました。相手が喜ばなければ退学だと脅されていたので予科学校卒業まで最大限の努力をしていました」シナーが冷静に話しているが取り調べ担当官がシナーを案じる。

「正直苦痛に思わなかったのか?なぜ保護を求めなかった?」担当官が問いかける。

「最初は不愉快でした。でも将来Aランクカンパニーへの就職が約束されていればそんな些細なことに気を取られることはなかったです。それより相手をどう楽しませるかということに頭を使っていました。多くの思春期の少年が快楽を覚えるとそれにのめり込んでしまうことについては自分も例外ではなく、そういう類の指南書も積極的に読んでいた時期もある事は認めます」シナーがあまりにも冷静に壮絶な内容を口にするため担当官が少年犯罪の専門調査官と性犯罪の専門調査官を呼んでいる。

「現所属カンパニー上官の助言により、18歳以降の犯行に対する司法取引を要請します。受諾していただけますか?」シナーが取り調べの再開直後に司法取引を持ちかける。

「免責上限がある。どれほど君が自発的に組織犯罪に加担していたか?それ次第だ……」ここで司法取引条件が提示される。

「自発的の意味を提示してください。主犯格なのか共犯なのか?強要の有無によって取引免責条件が変わってくると助言されています」シナーが冷静に交渉を始める。

「まず組織としての暴力犯罪の場合、チームの指揮官以下は免責対象になる。カンパニーが仕事を引き受けての行為の場合、指揮官でさえも『強要による免責』の対象になる。君の場合免責になる。あの16人誘拐殺人でさえも……」調査官が説明する。

「では司法取引の証明書を発行してくださいますか?現所属カンパニーでの上官からの指示です」シナーがワイズの指示をほのめかす。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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