INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.39
こんなん作ってどうすんねん……by天然無能@modding狂
「では患者は今度どうなります?」ワイズが新生物科の医師に尋ねる。
「新生物発生でないことが腫瘍マーカー検査で確認できたので2日前にCTとMRI検査を行った」新生物科の医師が答える。
「分析医によると運動野と知覚野に異常な細胞の活性化が見られる。ただ、感情や記憶といった部分の衰退は見られないようだ。ただ、骨密度、筋繊維強度は明らかに向上の一途を見せているとの所見だ」医師が続けた。
「だが、頭蓋骨……特に顎部と手に異常な骨が形成されている。これが写真だ……」新生物科の医師がレントゲン写真をワイズに見せる。
「これ2日前の写真ですよね?おそらく古い犬歯と門歯は脱落していると思います。あと両手指の爪もまた下から発達した骨に置き換わっているはず……」異常部位のレントゲン写真を見てワイズが見解を語る。
「君、医科大学受験しない?」あまりにも適切な解釈をする男をスカウトする医師である。
「仕事柄骨折や筋挫傷をする隊員が多いので回復具合は見慣れてる。骨や筋肉の回復程度は画像から逆算できるだけの実例を目にしてきたんです」ワイズが頭を掻いている。無論、医科大学より法科大学院のほうが生活が充実しそうなので医科大学には興味がない。
「まあ、カンパニーに所属すれば負傷者と黒タッグは山程見てきたはずだ……」立ち会っていた感染症医が同情する。
「敵についてはタッグを貼る必要もないのが多いです」ワイズが医者の耐えられない発言で、相手を困惑させるつもりである。
その頃ハザードとシナーの聴取は終了した。やっと警察本部から出ることが出来てホッとしたハミットであるが、ハザードが今度は離れようとしない。しかも自分が拒否できないという最悪の事態に陥っていた。
「警察本部で洗いざらい話してきたがあの話をしながらそういう事をしないというのは心身ともに辛いだけ……」ハミットが目を合わさずに州警察本部が割り当てたビジネスホテルに連れて行ったまでは良かったもののいきなり部屋で壁ドンである。
「わ、わかっているけど今はその……そういう事をしていいの?」ハミットが明らかに混乱している。自分ではそのままベッドに押し倒したいのだが、流石にそれは自制心が抑止する。
「取り調べの最中からずっと欲求不満だし、身体が火照ってしょうが無い。もちろん先輩をタダで返すつもりもない……」そのままハザードが唇を合わせてくる。
(ダメだ……精神的に耐えられない……)ハザードが求めるままハミットは力任せにハザードをベッドに沈めていた。
「……壁が薄いから喘ぐなよ」ハミットはそう言い残すとハザードの促すまま彼が最も感じやすい場所、手の指の根本を弄び始めた。
「やっぱり予想通りだな……」ワイズがハミットにSMSを送ったら警察本部指定のビジネスホテルの住所が位置情報で返ってきた。
「電話を切られてはいないが相当エグい証言をしてくれただけに今はその後始末と言ったところか……」ワイズはあの2人が今頃何をしているかは理解している。と、言うわけでブラック&イエローにいる知人筋をたどっているトミーズがどこまで先方と話をつけたか経過を聞いてみることにした。
「ああ、温泉場ルートからブラック&イエローの戦闘員が見つかった。あの任務には不参加だ。ブラック&イエローは交渉条件を拒否したそうだ。これであのBD2枚組が流出したら『マッデス』はまさしくクズだな」さすがはトミーズである。
ブラック&イエローのコンピューターのバックドアから侵入してクラウド内の戦闘員登録証を無断で閲覧した結果、温泉地を拠点にする高級リゾートや山岳テロ専門のCランクカンパニーから転職してブラック&イエローに転職していた戦闘員が1名いた。
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