INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.40

INSURGENCY TRPGですが、かなりのボリュームになりそうですby天然無能@涙目

「で、意外な展開になったんだ。『マッデス』の偽造ID名義で倒産したスキーリゾートが公売で競り落されている。その後の再営業が行われていないことから地元郡警察とカンパニーが様子を伺っているのだが……いかんせん戦力的に不足していて中の様子は判らないって」トミーズが先方のカンパニーから補足情報を掴んでいた。

「恐らくINSURGENTSの訓練キャンプだな……」ワイズが使用目的を予想する。

「自分もそう思ってる。コテージや山岳ロッジ数件が敷地内に存在する。定期的に手も入れられている。一番近い集落からは10km離れているけど銃声が時たま聞こえるって……」トミーズが更に情報を付け加えた。

「マップが手に入るなら暇な時に潰しに行く」ワイズがトミーズに依頼する。

「すでに手に入れてるけど?」トミーズが笑っている。

「おおよそどっかに国の軍事偵察衛星に侵入したんだろうが……」ワイズが呆れた顔をしている。

「うん、管理されていない軍事衛星を適当に探してアクセスして写真撮ってさっさと逃げた」どうやらトミーズにこの手のハッキング行為に対する罪の意識はないらしい。

もっとも放棄された軍事衛星や軍事サーバはこの時代には山程ある。

「ところでブラック&イエローの無事な戦闘員をこっちに呼び出せないか?正直ハザードを引き取ってもらいたい……」ワイズが悩みを打ち明ける。

「コードネームは『ソニック』。クラスはライフルマンかマークスマン。爆破系にはむいていないらしい」トミーズが戦闘員の名を告げる。

「携帯電話の番号がわかったら教えてくれ。こっちに呼び出して話を聞きたい。それからスピードがかなりマズい。今からそっちに戻って説明する」ワイズはそう言い残すと電話を切り、最終電車で戻って来た。

マーケット・ガーデン州内の鉄道網は比較的管理されていて安全性も治安も高い。下手なタクシーに乗るより余程安全である。

ただし犯罪者と間違えられると駅員と車掌がハイライン・オーディナンス社の保安要員なため駅の事務所で半殺しという都市伝説は本当らしい。

その他の交通関連の企業も喧嘩屋上がりが最近は多い。と、いうわけで彼らを怒らせる無謀な住民はほとんどいない。

ワイズも警察からの通報で半殺しにされた微罪犯罪者を何人も救急搬送している。生かさず殺さずとは言え、頭部固定してバイタル取って、明らかに逆をむいている関節は添え木で方向だけは元に戻しておくなど何かにつけて手が掛かる。

翌日ソニックが愛車で乗り付けてきたのでカンパニーが借りている駐車場に止めさせた。そこで14人の薬物中毒と1名のゲノム変異ウイルス感染の事実をソニックに告げた。14人のうち7人までは回復プログラムまで漕ぎつけた。

残る7人は相変わらず食うか食われるかの共食いから抜けられないでいる。

スピードの病変もワイズの予想通り犬歯と門歯の脱落及び再生と爪の骨化という表面症状がすでに出ているとも告げた。

ソニックはショックを受けている。これでハザードの話をしたら完全に精神的に参るだろう。

そのハザードも余程精神的に堪えているのか泥沼の恋愛から抜けられない。ハミットが面倒を見ているが、これほど甘えてくるハザードを見るのは初めてだと嘆いている。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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