INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.41
遅ればせながら「謎肉」ネタですby天然無能@クソコラ魔界の住人
そんな中、イエローラント州の巨大鉄道会社が開発した駅前の街が戦場になった。襲撃したのは「ナゾニク」率いるINSURGENTSの精鋭だ。
「ナゾニク」は東欧某国の出身で様々な戦場を傭兵として渡り歩いて来た。その間にはゲノム崩壊ウイルス攻撃で表皮の最後の1層を残して失い、視覚に影響こそ無いものの瞳の虹彩の色も変成した。
「ナゾニク」の外見はまるでゾンビのようである。本名通り「謎肉」になってしまったのだ。
それ以降の「ナゾニク」はその容姿に関係なく現金を払ってくれるクライアントの依頼で世界各地で破壊を請け負っている。
その世界屈指の壊し屋がこの街を襲ったのだ。
その街には巨大鉄道会社資本のカンパニー、ハイライン・オーディナンスの武器庫が隠されていた。
ところが何故かそれが発覚した。突然戦場となる街でハイライン社も奮闘するが武器庫を爆破されてしまう。
「なんて手強いINSURGENTSだ……」武器庫の爆発を見つめ、退避したハイライン社のスペシャリストでチーム1の隊長、フナッシが呆然とする。
その傍らにはM16A4に光学2倍のレッド・ドットサイトを取り付けた軽装のスナイパー、クロネコが膝を着いている。
「この敵はINSURGENTSのレベルを超えている。あまりにも少数で手際よく街を制圧された。相当市街戦を戦ってきた部隊だ」クロネコがフナッシに告げる。
「俺もそう思う。ロスト・エデンあたりから来る連中とは違って明らかに戦い慣れていた。完全に裏を突かれた」フナッシがうなだれている。
その頃「ナゾニク」は怒りに震えていた。任務完了とともに入金されるはずの100万スイスフランが入金されないのだ。
それどころかオンライン・バンキングの口座を確認すると振込どころか自分の預金全額が引き出されている。
街を破壊したはいいが、バス代も鉄道代も無い。途方もなくナゾニクは一晩を過ごすため廃墟と化したさきほどの街へと舞い戻った。
「この国に来たらカツカレーとラーメンを食べたかったのに……」破壊されたコンビニからなんとか缶詰のコンビーフを開いてナゾニクが屈辱のボッチ飯を食らっている時にクロネコが呼び出したフルメタル・セキュリティーのチーム1と2が安全確認作業の下請けで到着した。
115%の相場価格で引き受けた彼らの手際よい捜索活動でナゾニクはコンビーフを咥えたままチーム2隊長のハミットに銃口を突きつけられた。
「フナッシ先輩、1人捕まえました」ハミットの無線を聞き、フナッシがAR-15ライフルを持ってやって来た。
「呑気にコンビーフ食うな!」フナッシが銃口を突きつけつつ英語でまくし立てる。
「うるせえ、現金があったらこんなところで缶詰を漁るか!最悪だ!」ナゾニクが英語で言い返す。
「文無しの分際で何を言う!」フナッシの怒りに火がついた。フナッシが銃を背負うとナゾニクの胸ぐらを掴み、今にも壁に投げ捨てんばかりの剣幕だ。
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