INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.59

買い物に行きたい気分ですが、近所が世界の事件の中心なのでこんなModを作ってしまいましたby天然無能@INSURGENCY workshop沼の住人

「で、俺のテロメア……つまり遺伝子に刻まれた死亡宣告だが、普通は伸びることがないのだが俺の場合それが成長するという異常まであったんだ。そのキーワードは『空腹』だ」ワイズが意外な事実を告白する。

「と、いうわけで腹が減ったらなにか食う。それで俺は生きられることがわかった。そのために看護短大に行かせてくれたカンパニーには感謝している。まあ、看護短大の本家の医学部に出入りしていたが単位はもらえなかったな」ワイズが2年間の経歴の空白を語る。

「その時に医学部の教授はみな俺が医学部の生徒だと信じてたし、今も医学部側のほうが知り合いが多い」ワイズが医学部に出入りしてたことは知られていたが知人までいるとは意外である。

「この州の病院には誰かしら知り合いがいる。しかも全員ドクターだ。話を聞いていると稼ぎはカンパニー戦闘員レベルらしい。しかも労働時間はやたらに長い。進学するなら法科大学院のほうが将来の飯の種にはなりそうだ」ワイズはそんな計算までしていたらしい。

「まあ、多く手に職をつけておけばいいだけの話だ。カンパニーに入ってからは合法的な稼ぎ方しか考えていない」ワイズが意外な心境の変化を語る。

「そうしたら今度は俺に守るものができた。しかも同時多数だ。まあ、人生のしっぺ返しが来たってところだな」ワイズが今の心境を吐露する。

「確かに敵の規模は戦うほど大きくなっている……」ハミットも同じ感想を抱いている。

「さて、ハザードを壊したイニエガさんを呼び出してこちらの経費を半額支払ってもらいたいのだが……うまく呼び出せる?俺だと呼び出し目的が金銭だって先方が知っている」ワイズがもとのワルに戻っている。この男やはり経費取り立てには非常に厳しい。

「悪いけどこっちもイニエガさんの最近の行動でとんでもない被害を受けた人を知っている」ハミットの腹黒い一面が見え隠れする。ハミットのほうが裏で物事を進めることにはワイズより遥かに狡猾だ。

「ハザードが告ったよ、イニエガさんが行為の最中に『自分のチーム1隊長が全てにスランプだったから究極の恥をかかせてもとに戻した』って……」ハミットの耳打ちでワイズが抹茶ラテを吹き出しそうになる。

慌てて抹茶ラテは飲み込んだが今度は携帯電話が鳴り出す。電話番号から病院からの呼び出しである。

「さて、結果が出たから戻るとしよう」ワイズが400元をすでに部下に支払っていることからハミットが支払って領収書を回収する。

「診断の結果ですがこの患者の治療は長期化が予想されます。相変わらずイエローゾーンで容態は推移していますが、生命の危機は脱しています」担当が精神科医になっていることから聞かずしてハザードが倒れた理由は心的なものである。

「あと、言いづらいのですが直腸内にバナナの皮を押し込まれたことについては犯罪に巻き込まれた可能性があります」精神科医が赤面しながら事実を告げる。

真横のハミットの怒りが伝わってくる。これはハザード以上にイニエガの生命の危機だ。

「この所見ですが院内保存用と担当分署への報告用の両方にサインしていただけますか?」担当医にボールペンを手渡される。ワイズが速やかにサインする。すばやく書いている割には字が綺麗なのでハミットは羨ましく思う。

「ハミットちょっと署まで車出してもらえる?こっちに来た時のは返したけど電車もバスもないしタクシーは経費で落とせるかわからない」ワイズがクリアホルダーに分署報告用を丁寧にしまいながら言った。

「わかった。こんな時間だから道は空いていると思う。その間に誰かさんの大惨事を説明する」ハミットが笑っていた。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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