INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.60

イニエガ危機一髪by人工無脳@スイスのスペルを間違えたクマです

途中の信号に黄色点滅がないために意外と時間がかかる。しかし時間が長引けば長引くほど腹筋が崩壊しそうなほどワイズは笑わせられている。

ハミットの語る大惨事に比べれば腸にバナナの皮を放置するなど可愛いものであった。

署から戻るとワイズが件の惨事の被害者を呼び出した。件の被害者は15分でたどり着いたあと号泣する。

「いくら大事な仕事をしくじって俺が消沈して自信を失ったからって後ろに電動のあれを突っ込まれた上に子どもたちのヒーローのコスプレをさせられてリバーサイド・エッジの風俗街を歩かさせるなんて酷すぎるよ……」泣きながら説明するのはあのシャオリである。

「しかもすごく……良かったんだ……皆の注目を浴びる中、後ろを責められるというあの状況が……思い出すだけで……あの快感がぶり返すけどやっぱりあれは酷すぎる!」ここまで告白した段階でシャオリは待合室のソファーに泣き崩れた。

「落ち着けシャオリ、気持ちはわかる。だがここは奴へのお仕置きに徹しろ」ワイズが泣き崩れるシャオリを慰めるふりをして煽る。

「俺が奴を呼び出して罠にはめる!」ついにシャオリが復讐を決意する。

「呼び出してからはハミットとシャオリで交渉しろ。俺が出るのは最後の最後だ」ワイズが作戦を説明する。

「おし、ハミットと俺で奴を責め立てて満額むしり取る。請求額は6000元でいいんだな……」シャオリが作戦の確認をする。

「あまり多額になるとお互いの口座が疑われる。交通事故で黒塗りの運転手に怪我をさせて示談……じゃない、医療費支払いの必要が出来たけど所持金がない。だからキャッシュカードをもってきて建て替えてくれと依頼する。無論、黒塗りは方弁だ。必要なのはイニエガのキャッシュカードだけだ」ワイズが計画の詳細を説明する。

「よし、キャッシュカードを手に入れればいいんだな。早速イニエガを呼び出す」シャオリの目は復讐心に満ちていた。

40分後イニエガが騙されてやって来た。

「シャオリさん、黒塗りに怪我させるなんて……金利はたっぷりいただきますよ」イニエガが笑いながら言った。

「騙されましたね。金利は0、手数料はそちらの負担で6000元をそちらのキャッシュディスペンサーから引き出していただきたい」ハミットがシャオリの後ろから現れた。

「は、ハミット……どうしてここに……」イニエガはハミットの恐ろしさを知っている。前に一度ハザードを調教したらハミットが激怒してサイレンサー付きの仕事道具を持ち出して自分の眉間に突きつけた。

そのときハミットに「2度めがあったら脳みそと頭蓋骨が後ろに飛び散りますよ」と言われていた。そしてこの男は有言実行確実だという評判だ。

「僕の彼氏にバナナの皮を置き忘れるとはらしくない不手際でしたね……」ハミットが薄ら笑いを浮かべている。

「おかげで彼はここの病院に入院中。ただし、昔ほど僕も子供じゃないんでここで頭を撃ち抜くなんて馬鹿な事はしない。ただ、方々に彼氏の恥を黙らせるためにいろいろ経費がかかっただけですが……」ハミットがイニエガの目を見据えている。

「これは払ったほうが安く済む話だと思う」シャオリが最初に脅された犠牲者顔でそそのかす。

「黙らせるって……」イニエガが恐る恐る尋ねた。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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