INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.61
一人退場は死亡フラグby天然無能@ゆないくーって犬だったのか……
「文字通り黙らせただけですが?」ワイズが部下にご馳走を奢って黙らせたとは言っていないが黙らせたのは確かである。
「……6000元、手数料はこちら持ちで現金にはする。だが各自の手数料は自腹で、それで決着できないか?」イニエガが震えながらハミットと交渉する。
「それでいい。さあ、キャッシュディスペンサーへどうぞ」ハミットがイニエガを睨みながら小声で言う。
イニエガが恐怖に震えながらキャッシュディスペンサーを操作するが恐怖から何度も暗証番号を間違える。が、ラストチャンスでなんとか6000元を引き出してハミットに手渡した。
「騙されてやんの!」シャオリが突然笑い出す。
「なに?!」イニエガが札束を手渡した途端にハミットまでもが笑っている。
「黙らせるために経費はかかったけど誰も死んでない」ハミットが言った。
「えっ!」イニエガがハミットの顔を見据える。
「ただ、バナナの皮については本当だ。部下に口止め料を払うことになった俺の立場を考えろ……」ワイズが影から現れる。
「搬送担当は俺だしサブビジネスでの部下にお前がたっぷりとハザードを弄んだことはバレている。救急車の中で車長としてあの場をどう切り抜けたのに苦労したか……部下に対する口止め料の経費は回収させていただいた」札束を受け取り数えて3分割をしながらワイズが言い放つ。
「ちょ、ちょっとまてシャオリ……お前は関係ないだろう!」イニエガが明らかに混乱する。
「あの日のことが忘れられない。スランプからは抜け出したが変態趣味が一つ増えた。この落とし前どうつける?イニエガ……」シャオリの目が据わっている。
「ただ、聞きたいことがある。変態プレイの最中にハザードが告ったことがあればすべて言ってもらおうか?無論、ここでは目立ちすぎるから面会室を一つ用意した。精神科専用のな……」ワイズがイニエガに言った。
「精神科のフロアーに普通のエレベータでは行かれない。ただ俺は何人かの麻薬中毒患者を精神科に搬送している。当然専用エレベータの位置ぐらい知っている。もちろん精神科の面会室にも行かれる。さあ来てもらおうか、イニエガさん……」
イニエガをついに追い詰めた。イニエガはやむなく脱出不可能なフロアーに送られた。
「なんで精神科のロック番号を知っている?」エレベータのボタンでコマンド入力しているワイズを見てイニエガが疑問をぶつけた。
「ここのエレベータ管理会社はうちに救助作業契約をしているんでね……脱走者が出たら俺たちの出番でもある」ワイズがさらりと言ってのける。
イニエガがエレベータの安全証明ステッカーを見る。先方のカンパニーと救助作業契約を結んでいる管理会社のものだ。
「精神科の面会室を使えるということはだいたい察しがついているはずだ。ハザードの面倒を見ているのが精神科。相変わらず脳波が不安定だ。だからハザードが発作を起こす前の証言を知りたい。内容次第では担当医に直接話してもらうことになる」ワイズが到着直前に言い放つ。
これは気まずい展開だ。少なくとも自力でここから脱出することは不可能だ。見事この3人の罠にかかったイニエガはすべて洗いざらい話すことにした。
「さて面会室に行く前に緑茶でも買っていこう。ハミット、俺は受付で面会室を確保する。その間に冷えた緑茶を頼む」ワイズがハミットに伝えた。
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