INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.74
20年前のハンバーガーが2018年のグローバリズム戦争の火種になったことから後に三ツ沢の丘はハンバーガー・ヒルと呼ばれた(架空歴史)by天然無能@Men At Armsの書籍版はいいぞ。
「熱い……ここはどこなんだ……」スピードの意識が戻るが部屋は漆黒の闇に包まれていてやたらと蒸し暑い。
何かが這いずる音がする。変に耳が敏感だ。とつぜん得体の知れない湿った何かが両腕と両脚に絡みつく。動きを封じられたままそれが口を強引に開かせた。
その何かが動きを奪われた自分の喉へと突き進む。息苦しさと不快さが耐え難い。
しばらくすると身体が更に熱くなる。我慢していても限界だ。スピードは徐々に着衣を脱いでいった。しかし着衣を剥がすとそこから口に侵入したものと同じ感触のものが敏感な部分に侵入し、容赦なく攻め立てる。口に侵入したものは喉の奥を突き続ける。
身悶えしているうちに何かが自分を咥えて吸い始める。自分を捉えたこの物体は一体なんなのか?頭が混乱しているうちに徐々に快感を感じて身体が勝手に悶えて捩れている。
長い間この物体は自分にかつてない快楽を与え続けた。何度も物体の中に吐き出した。意識が徐々に薄れていく。
「これ以上攻められたら飛ぶな……」謎の物体の責めの連続に為す術なくスピードの体力と気力は奪われていく。
「もう……この世界を見ることはないだろう」目を閉ざすとそのままスピードの意識は完全に失われた。
どれだけの時間が経ったのかはわからないが目元に光が差し込んで眩しい。部屋は震えるほどに冷え込んでいるのに自分は着衣を脱いでいる。あまりの寒さに慌てて服を着る。でもやはり寒くて震えが止まらない。
「ここは一体どこだろう?」周囲を見渡すが思いつかない。それ以上に自分自身が誰なのかすら思い出せない。
あの最高の快楽さえもすでに記憶から消え去っている。
「思い出そうとしてもたどり着かない……」自分の個性に関する記憶をたどると何かが歯止めをかける。思い出してはならないのか?不安だけが募る。
「おはよう、我が兵士よ……」何者かの声がする。
「君の個人的な記憶は永遠に失われた。思い出そうとしても最早手遅れだ」何者かの声が自分の希望を打ち砕く。
「どういう事だ!」不安から思わず叫ぶ。
「昔の記憶は我が兵士には必要がない。これからお前の名は兵士014号だ。さあ眼の前にある銃を取って覆面をかぶれ」部屋を見回すとセーターと目出し帽が置いてある。
無意識にそれらを装備して、覆面姿の兵士の列に加わる。
「兵士014号、これからお前のクラスを決定する。まずは好みの武装をして実戦に参加して結果を残せ」
今は兵士014号という名しか持たない戦士が武器を取る。支給される武器はあまりいいものではない。フロントグリップをつけて安定を図ったAKカスタムをメインにAPを装填したグロック19をセカンダリーに、落とす陣地はすべて野ざらしなのでヘビーアーマーを身につける。そして弾薬切れに陥らないよう、容量の大きいチェストキャリアを選択する。
重装備が適切に感じる。いつこの筋力を身につけたのか?その記憶は失われている。そもそも自分自身、戦いを生業にしたことがあるのさえ理解できなかった。
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