INSURGENCY Companies of Rogues REDUX pt.86
クソモッド作ったったーby天然無能@現在INSURGENCYは196円で購入可能です
ソニックとスピードを保護したザスパークは一旦ピークから撤退し、一から作戦をやり直すことにした。まさか本陣で捕虜2名の投降を許すことになろうとは……
そしてスピードの証言にGRMの名が出てきた直後、ザスパーク側はある人物にコンタクトを取った。しかもその人物はザスパーク娯楽特区内に偶然居合わせたのである。
「休暇中だ、手短に頼む」浴衣に雪駄を引っ掛けた目つきの悪いがイケメンの男がザスパーク側のスタッフを見据えている。
浴衣と雪駄という姿だが、しっかり懐にはM92Fエリート拳銃を隠し持っているらしく、ちらりと3点支持式ホルスターが見えている。
「ザスパーク特区の直ぐ側に廃業したリゾートがあるのはご存知ですよね?」ザスパークのスタッフが変に丁寧な言葉遣いでその男と話している。
「ああ、マッデスのキャンプだな。しかもGRMの訓練施設だ。それがどうかしたか?」その男はすでに先回りした話をした。
「な、なんでそれをご存知で?」ザスパーク側の驚いた姿がソニックとスピードさえも驚かせる。
「今のカンパニーでの表向きの仕事は予科および幼年学校インストラクターだが、本当の仕事はカンパニーの親会社の在外駐在員が誘拐されたときの奪還作戦指揮だ。去年だけで俺のパスポートは2回も交換することに……」浴衣の男が不愉快そうな表情で語る。
この浴衣の男の正体は伝説の傭兵「モーゼル」だったのである。
モーゼルは少なくとも単独で1,000以上のGRM傘下の組織のアジトを制圧し、2,500人以上の構成員を殺害したとされている。
ただし相手が強力な組織の支援を受けたテロリストである以上、誰もそれを咎める立場にはない。
「で、GRM掃討の作戦をするつもりか?」モーゼルがザスパーク側のスタッフに問いかける。
「ピークから先を攻略するため、精鋭を呼び寄せていただきたい」ザスパーク側がオファーを出した。
「ピークは取れるだろうが、マッデスはいまだにカンパニー機構の重鎮だ。ピークを落としたとしてもその先のアジトには負けることが確実なカンパニーが選択されるに決っている。まあ、それで機構の悪事が知れ渡るなら悪くない」モーゼルがザスパーク側の予想を超えたリスクを說明する。
「更に言わせていただけば、マッデスはGRM幹部の中でも使い捨てできる雑魚だ……」モーゼルが自分たち最大の敵であるマッデスさえもが雑魚だと切り捨てている。
「GRMは表向き一般企業、しかもPMCですらない存在だ。だが資金力は世界の防衛費とほぼ互角、世界各地の組織はいつでも一斉蜂起の呼びかけを待っている」モーゼルが恐ろしい内容をザスパーク側に語った。
「まあ、俺の名前を出せばGRMでも悲鳴を上げるらしいが……」モーゼルが更に恐ろしい内容を突きつける。
「すでにジチを10人以上も無傷で開放した。ついでにその国の組織も適当な現地兵を集めて掃除した。GRM傘下の組織の雑魚リーダーは現地兵に拷問させたあと報酬として引き渡しておいた」モーゼルはビジネスとして話しているが、一般人が聞いたら顔面蒼白を通り越して意識混濁を起こすような話である。
「去年1年で何人のSPが殺害されたと思う?100人以上が任務中にVIPの代わりに落命した。それでGRMに従順になった国も多数ある。逆にGRM所属テロリスト組織、GRM直参のスパイやGRM支援者に対し報復処刑を行った国も数カ国あるのも親会社の現地駐在員から聞いている」モーゼルの語る外の世界の話はあまりにも恐ろしい内容である。
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