子供に見せてはいけない有害なダークファンタジー

追突されまくる魔王ちゃん、いきなり大人になるby天然無能@アルティメット・エディションDLC付き

第6話 変化はある日突然に

俺はありとあらゆることを試された。新しいことを試されるたび癖になるお楽しみが増えていく。心を許した相手なら縛られるのは大いに結構。悶えて縄が食い込むのはたまらない。あれはしばらく癖になった。特に気に入ったのが俺を心地よくするための縛り方を主人に解説されながら縛られることだ。先への期待に鳥肌を立てながら縛られる上に他人を心地よくする縛りの方法も身につく。

昼間は夜の遊びのことなど考えないようにしている。昼間から痴態をついていては相手に恥をかかせる。

「お前は昼と夜では別人だ。こと学業に励んでいる時は極めて真面目であり、食卓でも礼儀をすっかり身につけている。身だしなみも身のこなしも良家の産まれだと多くが信じるだろう。だが夜のお前は乱れて喘いで肌まで上気して顔まで変に色っぽい。その昼夜の差の激しさがまた狂おしいほど惚れるのだが……」さすがの主人も驚いている。

確かに昼の俺はかなり高貴な雰囲気に見えるらしい。顔も知的だと褒められる。だが夜の俺は全くの逆。とことん堕ちて顔は色気を放って口からは甘い声を上げている。

身体は快楽に悶えてよじれ、衣服なんかどっかに投げ捨てている。流石に主人の枕を興奮のあまり投げ捨てたことは後日説教されたが「夜にその身体で償います」とさらに相手を挑発してその夜はお互いにやりすぎたと大後悔。

主人が昼間に甘えてこようものならその手をはねのける。主人を貶めようなら自分もまた貶められる。

それに昼間に甘えを許さず夜に許すと夜の営みがが盛り上がる。我ながらどこでそんなことを身につけたのか……

この時点で自分の魔性と色狂いぶりが自分で怖くなってきた。

そしてその恐怖は突然訪れる。あまりに若くして魔性を育てすぎた。朝から変に全身がうずく。皮の下で何かが起きている。時たま筋肉がビクついてたり何か今日は全てが変。

昼間も気が落ち着かない。相変わらず自分の身体に違和感を覚える。症状を主人に伝えたら一言こう告げられた。

「いよいよ思春期だな。早すぎるが……もったいない……」そう言われると今日は自室で静かにするよう言い渡された。

そのうち肌が乾燥して剥がれ落ちるわ歯は一気に生え変わって大量に乳歯が抜けて吐血するわ、親知らずまで同時に4本急成長して顎が痛むわ新しい門歯は鬱陶しいぐらい長いわ……ここまで酷い日は極めて稀。今の病もこの日に比べれば遥かにマシ。

変に耳の聞こえが良くなってイライラする。何より身体の中心で何かが起きている。手を伸ばすと脱皮している。その抜け殻を見た時は危うく気絶するところだった。

手足の指先が痛むと思ったら爪がやたらと厚みを増して伸びている。

何より真っ暗なはずの部屋の中で白黒の世界が見えている。これは悪い夢なのか?

苦痛が収まると同時に心身ともに疲れきった。洗面台で口の中の血を洗い流してその夜は何もする気が起きず寝た。

翌朝、寝癖を治そうと顔をみた瞬間、自分が自分でないのか目を疑った。

「いきなり年取った……」俺は相当精神的に落ち込んだ。髪にブラシをかけてみる。頭の形に違和感を感じる。横顔を見ると歯が生え変わったためか変に顎が発達した。その分鼻も高くなったが可愛さが失われた。

俺は更に落ち込んだ。だがそれが終わりではなかった。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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