Downfall The Empire of Tahjimar

令和とともに第0話が始まるダークを通り越してブラックなファンタジーです。エログロ、アンモラル注意。

第0話 闇の軍勢との戦いの中で

光の帝国初期の話である。光の神を崇める帝国に闇の嵐が吹き荒れ、闇の神々の力が人々を異形の怪物へと変えていった。

帝国歩兵大剣隊の十人長、アノマツ・ミケオナもまた、闇の嵐の影響で異形の怪物と化した1人である。ただし彼は人間に擬態する特殊能力を持っていたことからずっと人間の傭兵として生きてきた。

性格は気まぐれかつ凶暴で、戦場での残酷さは他を恐れさせている。ただし戦士としては戦いの達人として優秀だと評価されていた。

特に攻城戦での城門突破とその維持についてアノマツは秀でた才能を有していた。

アノマツの勇敢さが産まれ備えた再生能力に由来することを知る者は誰も今は存在していない。

鎧で全身を覆うのも傷があっという間に塞がっていくのを見られたくないというのが真相だ。

アノマツの部隊に命令が下る。「辺境の城『サモマン』が闇の嵐に巻き込まれ、住民全てが異形の怪物と化して帝国に襲いかかってくる。住民全てを処分しろ」。

指揮官と各部隊の隊長は耳を疑った。「サモマン」付近で闇の嵐は起きていた。だが、サモマンの城からの被害報告は最も近いこの城の部隊には伝えられていない。旅人たちもそのような噂はしていない。

アノマツの所属する部隊は2つある門をひとつだけ攻め落とし、あえてもう1つを奪わず逃げたい者が逃げられるよう作戦を遂行した。

戦いが終わるった時、2つ目の門を攻略せずに城を制圧して勝利したアノマツの部隊だが異変にすぐに気がついた。

戦っていたのは普通の民兵たちだ。彼らは1人も異形の怪物にはなっていなかった。

アノマツの部隊は住民を処分せず脱出させ、自分たちも帝国軍に攻撃されたら脱出するべく用意した。

その頃闇の神々の軍勢はようやく「サモマン」周辺まで進軍している。

帝国の騎兵がこの軍勢を発見しているがアノマツの部隊や「サモマン」の城主にそれが知らされることはなかった。

後日このことを知ったアノマツは自分たちに下された「住民処分」が暗黒の軍勢の兵力を増やさないための「予防の殺戮」だと知って帝国に失望し自分が本来所属すべき暗黒の軍勢へと寝返った。

他の生き残りも同じく暗黒の軍勢、そして異形の怪物の群れへと加わった。

その筋書きを理解する前に帝国の軍勢がアノマツの所属する部隊を襲撃した。予想された襲撃だったので裏口から弱い兵士たちを逃して大剣隊が最後尾で脱出を援護した。その間に敵の指揮官2名も討ち取った。

だが、これが長い旅路の始まりになる。暗黒の軍勢の本拠地「闇の都ウヒムサ」までの旅路は厳しい旅路となった。

彼らが最初に立ち寄ったのは小さな村だった。平和そうな雰囲気の中、住民たちが武器を持ってアノマツたちに襲いかかった。

住民は肉体を破壊されると炎となって燃え尽きる。闇の軍勢に加わった後にこの村人たちが暗黒の神々を信奉する蛮族に囚われ、生贄に捧げられて本能以外の全てを食い尽くされた「暗黒の魂」という魔物だったと聞いたが、ここで弱い兵士は落命した。

Gangbear's Light Novels

スピン・オフと言えば聞こえがいいが2次創作のラノベだからな!

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