Downfall The Empire of Tahjimar
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第23話 暗黒の王子、飢えた少年に闇の力の食い方を伝授する
「……お腹空いた」少年が立ち上がれないほど飢えている。
「食べ物ではなく他のなにかを欲している、違うか?」アノマツが少年に尋ねる。
「他のなにか……あの牢獄には満ち溢れていた……」少年が「他のなにか」を説明する。
「恐怖や狂気、苦痛と言った闇の力、それが『他のなにか』だ。それを飢えるのが俺たち悪魔の特徴だ。俺たちが喰ったところで今の世界ではごく日常に満ち溢れているご馳走だ。
「恐怖と狂気……闇の力……それを恐れていた僕が、それに飢えているんですか?」元々血色を悪くしていた少年の肌が蒼白にまで悪くなる。
「恐れることはない。お前はあのおぞましい悪魔を食い尽くした。恐怖と狂気の塊を……:アノマツが邪悪な笑みを湛えて容赦なく少年に現実を突きつける。
「さあどうする、飢えたままでいるか、満たされるか?飢えたままでも悪魔は永遠の存在だ。なんの問題も起きないが、感情的には最悪だ」アノマツが笑いながら少年の両手を緩く握ってその指の間に指を滑らせ未知の心地よさを与えている。
「き……きもちいい……」少年が手を弄ばれ快感に悶えている。唇からはすでに涎が滴っている。
「闇の力はもっと心地よくさせる。欲しいか?」アノマツが顔を近づけ囁く。その美貌にも身体がなにかを欲し始めている。
「欲しい……です……すぐに……」熱い吐息を吐き出しながら呻くように少年が求める。
「目を閉じて感覚を研ぎ澄ませ」アノマツが促すと少年は素直に従った。
「もう唇が濡れて滴っている……」その唇と滴りを悪魔が舐め取っていく。その舌の感触が少年を更に昂ぶらせ、その舌を欲してしまう。
その求めていた舌が内側を丹念に舐め回す。絡め取りたい欲望が湧き出てくる。
だがその舌は退いた。慌ててその舌を追い求め、自ら望んで相手の唇に舌を奥までねじ込んだ。
極限までねじ込まれた舌の先端に悪魔の舌が絡みつく。向こうも最大限伸ばして絡みつかせてその繋がりをお互いに楽しむ。
少年は初体験を超える快楽にすでに圧倒されている。そこに求めていたあの闇の力が流れ込む。吸収しきれないほどの闇の力を舌を通じて送り込まれる。
吐き出すようにその力を押し戻すとまた相手が送ってくる。そのやり取りを繰り返しているうちに闇の力のやり取りの悦びを知った。
今度はその力のやり取りに没頭し楽しんだ。数時間は神殿の片隅で2人は湿った淫らな音を立てながら接吻を続けていた。
「闇の力のやり取りは気に入ったか?」接吻が終わるとアノマツが少年に残酷な質問をする。
「初体験より遥かに心地よい。気に入りました……」少年が赤面して告白する。
「後は闇の力を持て余した獲物から力を吸い取ってやれ。この神殿の司祭たちに声をかければ皆が望んでお前の唇を求めてくる」アノマツが笑いながら少年に告げる。
「それから濃厚な接吻の直後に舌で顔を整えろ。唇の周りがびしょ濡れだぞ」アノマツが鋭い指摘をする。
少年は慌てて舌で滴りを舐め取った。
「長い付き合いになりそうだ。俺はアノマツ。暗黒の王子だ。お前の名は?」アノマツが名乗りつつ相手の名を聞き出す。悪魔名を持たない名無しであるが人間としての名前は告らせたい。
「キケオムと言います……帝室の傍系ですが一介の騎士の息子でした」少年が名前と生まれを自らの口で告白した。
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